「失敗の余地はありません」:エチオピアでの爆発物撤去トレーニング
不発弾、手りゅう弾、破裂弾、その他の爆破装置は、武力紛争後、何年も、時には何十年にもわたり置かれたところに残留します。こうした危険な戦争残存物は、適切に撤去されなければ民間人に深刻な危害、もしくは死をもたらします。撤去は、訓練を受けた専門家の手によって、更なる犠牲を生むことなく安全に遂行されなければなりません。
エチオピアには、1930年代にさかのぼる紛争で埋められた地雷があります。昨年、赤十字国際委員会(ICRC)は、同国の国防軍と一緒に戦闘技術部門に所属する22人の専門家を対象に1カ月の爆発物処理トレーニングを実施しました。
「爆発物処理は技術的に要求するものが高く、かつ正確性が求められます」と、ICRCのアフリカ地域担当武器汚染対策班を指揮するジョン・ソルボは語ります。「失敗の余地はありません。どんな間違えも、専門家、そして爆発近くにいる人にとって命取りとなります。実践的なトレーニングは爆発を含めて何よりも重要です。実施することで、爆発物処理専門家は安全に爆発物を撤去し、ひいては人の命を救うことができるのです。」
実践演習の前にICRCの武器汚染対策班のジョン・ソルボからブリーフィングを受ける研修生たち © Alemayehu Takele/ICRC
補助教材を使って電気による爆破で練習。1カ月の訓練では、理論的知識を身に付けてから実践型演習を行う © Alemayehu Takele/ICRC
発火制御地点から点火装置に爆破線をつなぐ方法を学ぶ様子。爆発物から離れた安全な場所で技術者が爆破を起こす © Alemayehu Takele/ICRC
釣り具のようにひっかけてつなぐ手順を教えるジョン・ソルボ。制御しきれない爆発によって、あってはならない周囲への損害を防ぐために爆発物処理専門家が行うやり方 © Alemayehu Takele/ICRC
救急法と基本的な一時救命措置を学ぶ研修生 © Alemayehu Takele/ICRC
爆発の前に、爆発兵器が置かれた爆破地点を綿密に調査 © Mark Connell/ICRC
エチオピアのICRC代表部首席代表が研修生に、資格を持つ爆発物処理専門家であること示すバッジを授与 © Alemayehu Takele/ICRC
トレーニングを終えた研修生とICRCのトレーニング・スタッフ © Alemayehu Takele/ICRC