ICRCの声明:オレニウカでの攻撃に関する報道について
ジュネーブ(ICRC)-赤十字国際委員会(ICRC)は、ドネツク州オレニウカにある、捕虜をはじめ、自由を奪われた人々が収容されていた施設が攻撃されたという報道を認識しています。私たちの想いは、負傷したすべての人々や、愛する人の生死や負傷の有無を必死に知ろうとしている家族とともにあります。
ICRCは、負傷者の避難を支援し、医療品や保護具、法医学のための用具を寄贈することを申し出ています。今、最優先されるべきことは、負傷者が救命処置を受けられるようにすることや、亡くなった人々の遺体が尊厳をもって取り扱われることだと考えています。
私たちは、攻撃が起きたときに現場にいたすべての人々の安否や健康状態を知るために、現場へのアクセスを求めています。また、そうした人々の家族からの問い合わせを受けつけています。
すべての捕虜は、いかなる場所で拘束されていようと、国際人道法の下で保護される存在です。もはや戦闘に参加していない人々を攻撃してはなりません。ICRCは、一部の捕虜や、その他の被拘束者を訪問できてはいるものの、これまでのところ、すべての人々の訪問の許可を得ることはできていません。
ウクライナやロシアには、数カ月にわたって、父親や母親、兄弟や姉妹、息子や娘など、家族の消息を知ることができないでいる人々があまりにも多くいます。今回のような出来事は、人々の苦悩をよりいっそう深めます。
1863年に設立された赤十字国際委員会(ICRC)は、公平で中立、かつ独立した組織で、武力紛争およびその他暴力の伴う事態によって犠牲を強いられる人々の生命と尊厳を保護し、必要な援助を提供することをその人道的使命としています。1949年に成立したジュネーブ諸条約の、創設者でもあります。スイスのジュネーブに本部を置き、100カ国以上で活動を展開しています。