サナアの悲しい物語~イエメンの首都で続く紛争

イエメン
2018.02.19

激しい戦闘。止まない空爆。コレラ感染やその他の予防可能な病気の拡大。腎不全患者向け治療の衰退。破壊された医療システム。

支援を必要としている人たちが2000万人以上いるイエメンは、世界最悪の人道危機に瀕しています。続く紛争の真っ只中に置かれた人々にとって、一刻の猶予もありません。

少し前までは、青空市場やサナアの旧市街の狭い路地は、行商人や観光客で賑わっていました。激しい紛争から3年が経ち、日常のほぼ全てが紛争の被害を受けています。

ひっきりなしに続く日常的な停電から、がれきや倒壊したビルに囲まれて厳しい生活を送りながらも、サナアの人々は希望を捨てずに暮らしています。

赤十字国際委員会(ICRC)は、できる限りのあらゆる方法で支援を行うために24時間態勢で活動しています。2017年のみで300万の人々に安全な水と衛生的な環境――混沌とした時期に欠かせない生活環境――へのアクセスを支援。約87万9000人の避難民が、さまざまな形で支援を受け取りました。

空爆で破壊されたビルのがれきの間を通り抜ける10歳のイブラヒム ©Yehia Arhab/EPA for ICRC

広いグラウンドは、お気に入りのスポーツを続ける方法を探すために戦争や崩壊から逃げてきた子どもたちのサッカー場と化する ©Yehia Arhab/EPA for ICRC

14歳のヒシャムと8歳のヤザンは、家の中で勉強。他のイエメン人同様に、繰り返される停電の影響を受ける。ヘッドライトから照らされるわずかな光を駆使して、勉強の遅れを取り戻す。現在、人口の90%がわずかな明かりで暮らしている ©Yehia Arhab/EPA for ICRC

モハメッドが所有するもの、それは、続く紛争で壊された彼の家の廃墟がすべて ©Yehia Arhab/EPA for ICRC

若いイエメン人の少年は、サナアの倒壊したビルの間に立つ自分のお店に「希望のカフェテリア」と名付けた ©Yehia Arhab/EPA for ICRC

近隣の倒壊したビルの間に立つ13歳のアリ @Yehia Arhab/EPA for ICRC