シリアの女性たち

シリア
2015.03.09

シリア各地における女性たちの様子を紹介します。内戦5年目を迎えたシリアにおいて、高齢者から小さな子どもまで全ての女性たちは何らかの形で紛争による人道危機に直面しています。写真に写る彼女たちの表情は、喪失や恐怖、安全な場所へたどり着いた安堵、笑顔に垣間見える子供たちの無垢な心を物語っており、シリア全土の女性が共有するものでもあります。そんな状況下でも、逆境に負けず、彼女たちは強さと尊厳を持って一体となり支えあっています。

赤十字からの食料を待つ女性。北部の都市ラッカに住んでいましたが、西側にあるアレッポ郊外へと逃れて来ました ©ICRC

素朴で平和な生活を営んできた人々にとって、紛争下でその日一日を生き延びることは過酷なことです ©M. Alzoubi/ICRC

危険から逃れてきた避難民に安心感を与え、彼らを精神的に支えるのは、シリア・アラブ赤新月社ボランティアたちの主要な任務となっています ©I.Malla/IFRC

シリア西部の海岸沿いにあるラタキアは最大の避難民居住地域となっています。ここの多くの避難民が地元の受け入れ家族とともに生活しています。写真は安全な場所でようやく安心して遊ぶことができ笑顔を見せる女の子です©R.Daoud/ICRC

この夫婦はシリア西部タルトゥースに避難し、現在はテント暮しを余儀なくされています。「持ち物全てを売り払って病気の夫をタルトゥースに連れて来ました。しかし、もう手元に残るものがなく薬を買うことができません」と妻は話します©A. Alkhatib/ICRC

稼ぎ手のいない家族にとって、支援物資の配布は命綱です©H. Vanessian/ICRC

紛争の混沌の中では高齢者は時に忘れられがちな存在です。ボランティアによる定期訪問は北部アレッポのこの高齢者施設の女性たちにとって、寂しさを紛らわす瞬間です©H. Vanessian/ICRC

医療サービスの崩壊は人々をより危機的な状況に追い込んでいます。写真はシリア・アラブ赤新月社の医療室で怪我をした子供を診察している医療従事者です©H. Vanessian/ICRC