イエメン:首都サヌア近郊人口密集地での空爆にICRCは遺憾の意を表明

イエメン
2018.05.09

赤十字国際委員会(ICRC)は、今週始めから続くイエメンの首都サヌアの人口密集地域での激しい空爆に遺憾の意を表明します。この空爆により、民間人の命が奪われています。

 

少なくとも一人の子どもを含む5人の民間人が犠牲になりました。そして、5月7日の月曜日に発生したサヌアの大統領府近辺を狙った空爆では、多数の負傷者が出ました。前夜には、サヌアの旧市街近くにある別の人口密集地、ジュワール・アル・オルディ(Jwar al-Ordi)で爆発が起きました。家屋や民間インフラへの打撃が住民によって報告されています。

 

「爆音は恐ろしかったです。今までに聞いたことがない音です。とても怖くなり、糖尿病の妻とパニックになる娘たちをどう落ち着かせたらいいのか、わかりませんでした」と、同地区に住む5児の父親であるアブ・モハメッドさんは話します。

 

「終わりの見えない紛争によって、イエメンの民間人が一番の犠牲を強いられているのを見るのは、胸が張り裂けそうです」と、イエメンを訪問中のICRC中東地域代表のロバート・マルディーニは話します。

 

「私たちICRCは、全ての紛争当事者に戦時の決まりごとを尊重し、民間人の命を守るためのあらゆる予防措置を講じることを訴え続けます」

 

ICRCは、月曜日の爆発を受けてすぐにアル・ジョウモウリ(Al-Joumhouri)病院とアル・サワラ(Al-Thawra)病院に、100人近い戦傷者を治療するには足りるだけの医療器具を送り、病院に殺到する負傷者に迅速に対応しました。

 

「今日、5月8日は世界赤十字デーです。2018年の赤十字デーを記念する一方で、敵対行為を統治するはずのルールが戦争当事者間で優先度が高くないというのは、皮肉なことです」とマルディーニは語ります。

 

原文は本部サイト(英語)をご覧ください。