赤十字の7原則:独立(Independence)
2015.09.01
国や他の援助機関の人道活動に協力しますが、赤十字としての自主性を保ちます
全ての人から信用され、どんな人も助けを求められるよう、赤十字はあらゆる権力から独立していなければなりません。独立性を保つことは、中立を保障することにもなります。政治的、宗教的権威に歩み寄れば、それらに反発する人びとに近づくことは不可能です。
このため、現場では基本的に、共通の原則を持つ赤十字運動のパートナーと連携します。ただし、助けを必要とする人たちの利益を最優先に考えた時、他の団体や機関と手を携えた方が良いと判断した場合は、共同で事業を行うこともあります。その際は、共同事業者に赤十字の原則と自主性を完全に尊重してもらうことが条件となります。
国際社会の様々な利害から距離を置いて、自らの意思で決定を下し、行動し、発言しなければ、”人道”という目的を達成することは叶わないのです。
独立にまつわるエピソード①
のストーリー
「独立とは、学ぶことができること」
毎日学校で数学や文法、科学を学ぶメルエムとニコールの一番のお気に入りは、人道に関する授業です。
オーストリア赤十字社は、オーストリア政府とのパートナーシップの一環で、組織としての独立性を保ちつつ人道教育を提供しています。この取組みによって、メルエムとニコールは応急手当や、他者に対する忍耐、思いやりなど基本的な価値を学んでいます。
■ 更新情報(2015年9月15日)
赤十字の7原則の採択50周年を記念し、2日間にわたる会議をスイス・ジュネーブで開催(ライブストリーム配信あり)