イスラエルとパレスチナ被占領地:停戦合意を受けて人質20人とイスラエルに拘束されていた1809人の帰還を支援

イスラエル・パレスチナ
2025.10.14

2025年10月10日、 ミリアナ・スポリアリッチ総裁は、イスラエルとハマスの間での停戦合意を受けて声明を発表しました。「2年にわたる想像を絶する恐怖に終止符を打つ重要な転換点となります。ICRCの同僚は、現地で人質・被拘束者の解放・釈放を支援します。多くの人命を救うために、このオペレーションは安全かつ尊厳を保った状態で実施されなければなりません。そのため、すべての当事者に対して、合意の履行を強く求めます」

gaza Israel ICRC hostages detainees ceasefire agreement

AFP

エルサレム/テルアビブ(ICRC) – 赤十字国際委員会(ICRC)は現地時間13日、20人の人質をイスラエル当局へ、また1809人のパレスチナ人被拘束者をガザおよびヨルダン川西岸地区へ安全に帰還させる活動に携わりました。イスラエル当局による釈放前には、すべての被拘束者との面会を実施しています。また、ICRCは亡くなった4人の人質の遺体もイスラエル当局に移送しました。

今回の帰還オペレーションは、当事者からの要請を受けて、それぞれと緊密に協力しながら実施されました。ICRCは、移送が安全に、かつ尊厳を保った形でおこなわれることに焦点を当てていました。医師を含むICRCの専門チームは、必要に応じて即座に医療行為がおこなえるよう待機していました。

ICRCは、亡くなった身内をより多くの家族が尊厳を保った形で埋葬できるように、今回の合意の継続的な履行を呼びかけています。ICRCとしては、遺体を移送するさらなる支援の準備ができています。

2023年10月以降の数度にわたる停戦合意を受けて、ICRCは、172人の人質と3473人の被拘束者の解放・釈放に伴う移送を支援してきました。
これらのオペレーションは、当事者が合意に至った際に中立的な仲介者としてICRCが果たす重要な役割を如実に物語っています。人びとの命を救い、人生に大きな影響を与えることが可能だということを示す、力強い証です。すべての当事者が、人間の尊厳を守るうえでやるべきことを果たし、あまりにも多くの人が耐えざるをえなかった痛みと苦しみを終わらせることが極めて重要です。

報道関係各位:ICRCは、解放された人質や釈放された被拘束者の映像は提供していません。そうした人びとの尊厳と置かれている状況を尊重し、安全を確保するためです。報道機関の皆様には何卒ご理解いただき、尊厳と安全を守るための対応を心よりお願い申し上げます。