ミャンマー:義肢の修理工、他者と自身の傷を癒していく
ミャンマー南東部のカレン州に住むマ・サン・サン・モーは、義肢や装具の修理工として、障害を持つ人々のために働いています。モーは、地雷によって自身も足を失いましたが、うつ病と闘い、修理工になりました。下記は、彼女が修理工になるまでの物語です。
2000年、モーはもち米のスナックを作るために必要な竹を売って、両親を支えていました。「他の日と何ら変わりなく、友達と丘に竹を集めに行きました。その時、地雷を踏んだのです」と彼女は言います。
モーは当初、ミャンマー赤十字社の支援を受けつつ、ヤンゴンにある国立病院でリハビリに取り組みました。その後、2003年に故郷の近くにリハビリテーションセンターが設立されると、同センターに移りました。
最近、モーはリハビリテーションセンターで9本目となる義肢を受け取りました。「地雷による事故は想定外の残酷な変化をもたらし、私は落胆しました。しかし、ヤンゴンで、自分と似た苦しみを抱えた人びと出会ったことが、自分の回復への道のりを助けてくれました」と彼女は言います。
2016年、モーはミャンマー障がい者協会でボランティア活動を開始しました。翌年、リハビリテーションセンター主催の2週間の修理工トレーニングプログラムに参加すると、義肢や装具の簡易的な修理を請け負うサービスを始めました。
モーは、障害をもつ人々を励ます方法を今でも探しています。
私と似た境遇の人びとに会う度に、自分に出来ないことを考えるのではなく、まだ出来ることを考えて、それを追求するように伝えます。私たちは片足を失ったかもしれませんが、手工芸品を作るなど、他の何かをするために使える身体機能はまだ残っているのです。
モーは、故郷とその周辺で武力紛争が再発したため、以前のように帰郷することがかないません。彼女は、安全を求めて家を去らなければならないという苦しい状況にありました。
しかし、自身が困難に直面しているにも関わらず、彼女は他者にも目を向け、助けの手を差し伸べています。