ICRCドネツク事務所が砲撃で損傷
ジュネーブ(ICRC)―ドネツクにある赤十字国際委員会(ICRC)の事務所が砲撃を受け、建物と車両数台が破損しました。幸い、ICRCの職員に死傷者はいません。
砲弾は、今月19日遅くに事務所の庭に着弾しました。ここ数日の間に、赤十字は三度被害を受けました。前日の18日には同じくドネツクで、ICRCが支援する病院が攻撃を受け、患者2人が亡くなり、数人が負傷。また先週は、ウクライナ赤十字社の救急救命チームのボランティア1名が、へルソンで砲撃に巻き込まれて命を落としました。
ICRCは、私たちの事務所が戦闘に巻き込まれ、被害にあったことを強く非難します。また、ロシアとウクライナによる国際的武力紛争の只中にいる人たちに、中立・公平な組織が援助を届けられるよう、人道支援のためのスペースを確保し、尊重することを強く要請します。
今回、赤十字の施設も攻撃の被害に遭いましたが、このように人口密集地で重火器が使用されてしまうと、多くの死傷者が出るだけでなく、そこに暮らす民間人にとてつもない苦痛を与えることは自明の理です。
国際人道法は紛争当事者に対して、民間人への危害や人道支援に関連する施設など民用物の損傷を回避するために、実行可能なすべての予防措置を取る義務を課しています。医療機関や医療スタッフ、人道支援従事者は、尊重され保護されなければなりません。
ICRCは、国際人道法のルールに基づく義務を再認識してもらうべく、ロシアとウクライナ間の国際的武力紛争下でも継続して当事者と対話を行っています。