イラクでの40年にわたる人道支援
赤十字国際委員会(ICRC)がイラクに拠点を置いたのは1980年。イラン・イラク戦争や湾岸戦争、9.11アメリカ同時多発テロ後のイラク戦争など40年以上にわたり、戦禍に身を置く人々の苦しみを軽減することに努めてきました。現在も、数々の戦争や暴力がもたらしてきた影響を克服できるよう現地で寄り添い続けています。
最新の活動報告-2020年の活動まとめ
イラクに拠点を置いてから40年の節目を迎えた2020年。ICRCは、数十年にわたる紛争や暴力によってもたらされた人道ニーズへの対応を続ける一方で、新たにコロナ禍に伴い、感染予防や抑制、および付随リスクの軽減にも重点的に取り組みました。例えば、ICRCがアクセスする特権を有する病院や保健所、リハビリテーション・センター、収容施設への支援を拡充し、被拘束者や刑務官の感染予防に務めました。また、イラク赤新月社と連携し、女性が家計を担う家族や障がい者、国内避難民、故郷への帰還者をはじめ、弱い立場に置かれた人々がコロナ禍での経済的苦境を切り抜ける力をつけることができるよう支援を行いました。さらに、支援を行うスタッフと受益者の双方を守るために、日々の活動の中に感染対策を組み込み、実践しました。
ICRCはバグダッド代表部に加えて、モスルやエルビル、キルクーク、ナジャフ、ラマディ、バスラ、ハナキン、スレイマニヤ、ドホークの計9拠点に事務所を設置し、こうしたイラクでの人道支援を行っています。
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