メキシコ:メッセージアプリ“WhatsApp”で命を守る —事故防止と健康管理のアドバイスを受け取る移民

メキシコ
2019.06.04

無料通話で家族と連絡を取るホンジュラスの移民、Selvin (セルヴィン) さん。彼は8か月前に故国を後にした B. Islas/ICRC

 

メキシコ (ICRC): 中央アメリカ – メキシコ間を移動する人々に向けて、毎週月曜日にWhatsAppでメッセージ送信を開始。移民たちは、事故防止、健康管理、家族離散など、移動中によく発生する問題の対処方法についてアドバイスを受けられるようになりました。

 

赤十字国際委員会 (ICRC) は、毎年中央アメリカからメキシコへやってくる数千人の移民の苦難を防ぐ取り組みをしています。

 

「移民の自己管理に関するメッセージは功を奏しています。また、過去4年間に何千通ものメッセージは、書面やラジオで届けられていました。移動ルートでWhatsApp の利用者が増えてきたことを踏まえて、必要な人に必要なメッセージを直接送ることにしたのです」とICRCメキシコ・中米担当の広報 Jesús Serranoは話します。

 

情報は、電話番号 +52 1 55 80 12 90 55からWhatsApp経由で送信され、移動ルート上に点在する各シェルターと支援組織のほかに各国赤十字社とも共有されます。2019年には、ICRCより移動中の人々に向けて、推定5万件のメッセージが書面とオンラインで届けられる予定になっています。

 

「WhatsAppのおかげで移動中の人々それぞれに個別化した援助を提供することができ、路上生活の状況により発生する人道上のニーズへの対応が進みます。例えば、シェルターの位置情報を共有したり、予期せぬ事態が発生した場合には具体的なアドバイスや警報を発信します」とSerrano は付け加えました。

 

2015年からICRCが発信したメッセージは、特に事故防止、病気予防、家族との連絡方法についてです。また、具体的なアドバイスを提供することにより、路上生活中の移民が苦境に陥ることを防ぐことができます。ICRCが把握している最近の傾向として、これまで連絡を取り合ったことのある移民の多くが、オンライン上のプラットフォームにアクセスして家族や友人と連絡を取ったり、避難所やインターネットカフェのような場所で情報交換したりすることが分かってきました。

 

デジタルメッセージについては、こちらからダウンロードできます。